VIPの物語

消える運命のジャガイモだった…「キタアカリ」

 

 玉手農場は北海道のルスツ村にあるじゃがいも「キタアカリ」発祥の農場です。

 「キタアカリ」は、1975年に農林水産省北海道農業試験場が男爵とツニカで交配育成した品種(北海63号)です。当農場ではこの品種を1983年から試験栽培を始め、その味の良さ、火の通りの速さ、肥料・農薬を少なくして栽培ができる点に着目し、2年後から「VIP」の名称で販売を始め今に至ります。

 当時、農林水産省ではこの品種を他の兄弟品種より収穫量が少なく、調理でも煮崩れが激しいという理由で種苗登録されない予定でした。しかし、当農場が先行販売し、翌年には他農場も販売を始めたため1987年に「キタアカリ」という名前で種苗登録され、現在では日本各地で味の良いジャガイモとして広まっております。